過去ログ - いろ鬼 (オリジナル百合)
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19: ◆/BueNLs5lw[saga]
2017/03/07(火) 22:14:05.91 ID:ArEOG84Z0
3限目前の小休憩。

「おい、宿題やったか?」

「やってねえよ」

「おい、担任の奴HRで、やってないやつは昨日の小テストの点数を読み上げるって言ってたぞ」

「違う違う。連帯責任で、一人でもいたら全員読み上げるって話だ」

「まじかよ」

汗臭い男子共が、作戦会議めいたものをしている。
女子は女子で、諦めたように机に突っ伏する者、友人に尻尾を振る者もいる。
優等生グループは恋愛話をカラスよろしくカアカア喚いていた。
今さら焦る奴らの気が知れない。
前日にでもやっておけばいい話だ。
それで、わざわざ授業を潰すのか。
先生もいい迷惑だ。
何より、真面目な奴らの時間泥棒だと思わないのか。
下らない言い訳合戦に、一体いくら払ってくれると言うんだろか。
溜息。
窓の外を見て、飛行機雲の軌跡がぼんやりとだが青空に細い筋をつくっていた。

「委員長」

「ん?」

目を細めた。

「あのね、あ、ごめんね。今、機嫌悪かった?」

私は獰猛なケモノか何かか。
と、ああ、睨んでいるように取られたのか。
誤解を解くのもかっこ悪いので、そのまま何事か尋ねた。

「宿題さ、良かったら写させてくれない? この通り」

「いや」

「え?」

その女子は、曲がりなりにも頭を下げてお願いした内容が二言で断られたという実感が無かったのか、

「えっと?」

と、頭の悪そうな顔で繰り返した。



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