3: ◆/BueNLs5lw[saga]
2017/03/06(月) 00:03:28.05 ID:f1fi0tX60
あの日から、可愛いものは可愛い人が着るべきだと思うようになった。
そして、それを見ることも一種癒しだと感じるようにもなった。
高校生になり、より一層、頑なに、意固地に、分厚く、もはや自分ではどうしようもないくらい、異常に。
私は女の子ではなくなった。
「委員長、ちょっと」
振り向きざま、眼鏡がずり落ちそうになったので、かけ直す。
「なんでしょうか」
「引きこもってる男の子がいるって前、話したの覚えてるかい?」
「はあ、そう言えば」
2年生に上がった時に、担任に言われた事を思い出す。
「これ、クラス新聞持って行ってくれないかな」
「あの、私、一応女子なんですけど?」
「え、関係ないでしょう?」
イラッとしたので、笑ってやった。
「ひえッ、ミラちゃん怖いよぉ」
「おっさん、女子高生の真似するのキモいですから止めてください」
「仮にも担任に向かって、おっさんはないでしょう?」
「はいはい。持っていくのは構いませんよ。ナニが起こっても知りませんけどね」
担任は一瞬キョトンとした。
それから、あっはっは! と腹を抱えた。
「ごめん、それはないわ!」
禿げかけたてっぺんをライターで炙ってうやろうかしら、この男。
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