32: ◆/BueNLs5lw[saga]
2017/03/08(水) 00:35:36.03 ID:o/YJ8tUI0
「はっ、はい、おしまい」
「ぷはっ」
ヨシツキの頭にぐるぐるとタオルを巻きつける。
「お風呂入ってくれば?」
「いいよ、ご飯作るの手伝う! あ、それと、洗濯物取り入れないと」
「ああ、入れといたわよ」
袋から塩コショウを掴み、ピリピリと包装部分を剥いでいく。
紙の蓋をぺりぺりと剥し、ゴミ箱に捨てて、ミンチ肉に振りかけた。
「ねえ、ヨシツキ、キャベツを」
「見た?」
「何を?」
ヨシツキの方を振り返る。
「だから……洗濯物」
小さな彼から、放電じみた緊張感が放たれる。
何のことを言っているのか、察してしまった。
恐らく、ブラのことを言ってるんだろう。
「ごめんけど、見た」
嘘を吐いても特にならなさそう。
彼はしゃがみ込んで、
「変だよね……男のくせに」
「……」
私はミンチ肉をゆっくりとこねた。
彼は項垂れている。
「軽蔑するよね」
「しない」
私は短くそう伝えた。
49Res/42.29 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。