25:名無しNIPPER[saga]
2017/03/07(火) 23:28:52.47 ID:2xfEaWy9O
「……あたしがここまで夢中にさせられるとは思わなかったわ」
早苗さんのその表情からは真剣味が感じ取られたため、プロデューサーは黙って聞くことに徹した。
「最初は変な奴に絡まれたと思ったけど、どんどん心を占める割合が大きくなっていって、気付いたらアイドルになってた。デビューするまでは不安でいっぱいだったけど、デビューして初めて、初めてあんなに楽しいと思えたわ……ほんと、顔に似合わずいい手腕だったわ」
顔に似合わずは余計だとプロデューサーはそっぽ向いて言った。構わず早苗は続ける。
「もう、放すつもりはないわ。今更こんな年齢の女の子をアイドルにできないなんて言ったって絶対に逃がさないからね! P君! 覚悟しといて♪」
「当たり前だよ。早苗さんは、絶対俺がトップアイドルにする。約束だ」
「絶対よ? これからも頼りにしてるぞ♪」
「ああ、任せとけ」
しんと、沈黙が下りてくる。相変わらずそっぽを向いているプロデューサー。しかし早苗は見逃さない。その耳が真っ赤なことを。
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