過去ログ - 妖狐姫「わらわの座椅子となるのじゃ」
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189:名無しNIPPER[saga]
2017/03/13(月) 22:58:02.04 ID:LEm2Q0Fn0
妖狐姫「座椅子、くぅこは…」

後ろから静かに襖を開けて妖狐姫が入ってきた。

男「まだ起きない」

妖狐姫「そうか。くぅこ、すまぬ…うっ、うぅ…くぅこぉ…」

妖狐姫はくぅこの手を握ると泣き出してしまった。
彼女の涙はそのままくぅこの手を濡らしたが、それでもくぅこは眉一つ動かさず、目を瞑ったままただ薄い呼吸を繰り返すのみだった。

何故こんなにもくぅこの寝顔を見続けていることに不安を感じるのだろうと思い、考えてみると、俺は彼女の寝顔を見るのが初めてだった。



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