過去ログ - アンリエッタ「サイト卿をしばらくお貸し下さいまし」ルイズ「はああああぁあ!?」
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名無しNIPPER
[sage]
2017/03/13(月) 00:52:44.47 ID:pG2FZOCP0
ルイズ「ちょ、ちょっとシエスタ!?あんた何言っちゃってんのよ!?」
とんでも発言をしたシエスタに、間髪入れずにルイズは食ってかかる。
ルイズは、このメイドは自分の味方だと思っていたのだ。
何も権力を持たぬただのメイドと言えども、数の利はこちらにあると信じて疑わなかった。
それゆえ、この離反は到底認められるものではない。
しかし、そんなルイズをまるで諭すかのようにシエスタはただ事実だけを口にする。
シエスタ「奥様、私は寛大な奥様から週2回、旦那様と同衾する許可を頂いております。それと今回の陛下の願い、一体何が違うとおっしゃるのですか?ほんの少しの間お貸しするくらい、よろしいではありませんか」
その事実に、ルイズはぐうの音も出なかった。
このメイドに週2回サイトを貸しているのは紛れも無い事実である。
それを引き合いに出されると、何も言えなくなってしまうのだ。
そんなルイズを尻目に、アンリエッタはシメたと言わんばかりに畳みかける。
アンリエッタ「あらあら。そうなのですか?さすが英雄と並び称される『救世の聖女様』ですわ。とても広く、寛大な心をお持ちなようで」
ルイズ「お、おほほほほ!『聖女』などと呼ばれずとも、は、伯爵夫人として、そのくらいの寛大さは、と、とと、当然ですわ!!」
もう、やけくそだった。
涙目になりつつも、ルイズは断腸の思いで女王の願いを認めざるを得なかった。
サイト「えっ?えっ?」
血の涙を流して悔しがる妻の傍らで、蚊帳の外に追い出された当事者たるサイトは目を白黒させて困惑していた。
そんな哀れなサイトに、これまで静観していたアニエスがそっと歩みより、労わるように肩に手を置き……
アニエス「……すまない」
自らの主君に代わり、深々と頭を下げたのだった。
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