27:名無しNIPPER[saga]
2017/03/21(火) 15:11:10.87 ID:PQpbCdMUO
「…未来はいいの?」
「…うん!プロデューサーさんが元気になったなら、私はそれで充分かなって」
他のみんなには、いつも通りでお願いしますって言ってありました。
だって、私だけ気を使われるのって逆に辛いじゃないですか。
それなら、いつも通りの765プロの風景を見ていたくて。
それでもやっぱり、心は痛くて。
「…そう、未来がそう言うならいいけど」
「ありがとね、志保ちゃん」
「でもきっと、あの人ならまた直ぐに未来の事を理解してくれると思うわよ。貴女分かりやすいんだから」
「でへへ〜褒められ…てない?」
「自分で気付けるだけ進歩してるわね」
きっと、みんなから見た私は分かりやすい子なんですよね。
だって私は自分に嘘をつけるほど器用じゃありませんし。
周りの誰かに嘘をつき通せる程、器用じゃありませんし。
自分の心を推し殺して隠せる程、器用じゃありませんし。
でも。
みんなが大好きなプロデューサーさんと私が付き合っていただなんて、誰も気づいていない筈なんです。
たった一瞬で、私達の恋人関係は終わっちゃいましたけど。
もしかしたら、私がプロデューサーさんの事を好きだったって言うのは見ていたら分かったかもしれません。
もちろん逆に、他のみんなもプロデューサーさんが大好きだって事は見れば直ぐに分かりますから。
そして、そんな事実を私だけが知っていて。
私の大好きなプロデューサーさんは、私の事を覚えていなくて。
なのに、そんな事…言える筈無いじゃないですか。
言わないじゃなくて、言えないんです。
だって、言ったところで。
余計に辛いだけだから。
言おうとしても。
口は開かず言葉は決まらず、心だけが締め付けられるんですから。
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