35:名無しNIPPER[saga]
2017/03/21(火) 18:12:21.85 ID:PQpbCdMUO
「ごめんなさい。忙しかったですよね?」
「大丈夫だよ、俺も未来と話したかったところだ」
結局あの後、私はレッスンに戻れませんでした。
トレーナーさんには謝りの連絡を入れて、あのソファから動けずに。
ようやく重い足を引っ張って事務所へ戻ってくる頃にはヘトヘトで。
事務所の扉が、やけに重く感じられました。
「未来こそ大丈夫か?あんまり調子が良く無いって静香から連絡来たけど」
「大丈夫…じゃないかもしれませんでした。でも、今は大丈夫です」
きっぱりと、向き合います。
プロデューサーさんと。
静香ちゃんと。
そして…私の心と。
きちんと笑えていたかはわからないけど。
まだ、覚悟は決まってないけど。
少なくとも、不安そうな顔はしてなかったと思います。
「あ、そうだ。明日って空いてるか?」
「え?空いてますけど…何かお仕事ですか?」
「いや、少し俺に付き合って欲しくてさ」
「構いませんけど…何処に行く予定なんですか?」
「あの日、未来と一緒に出かけた場所に行きたくてな。そうすれば、何か掴めるかもしれないし」
…昨日までの私なら。
多分、断っていました。
でも、今なら。
「了解です!バッチリエスコートしてみせますから!」
全てを伝えて。
きちんと終わらせるのに、丁度良いかもしれません。
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