過去ログ - 【ガルパン】マタニティ・ウォー! 最終章
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KASA
[saga]
2017/03/23(木) 18:52:55.47 ID:nC3puLwv0
■10日目〜26日目
この間も、あの子には何の変化もなかった。
はじめのうちは、淡い期待もあった。この二週間のうちに──二週間もあるのだから──きっと彼女の目も覚める。
けれど、彼女は今も、静かに眠り続けている。
体が元気になってからは、時々黒森峰の戦車道に見学をしにいった。
小梅さんが、私に会えたことを涙を流して喜んでくれた。
ところで来年の黒森峰では、エリカさんが隊長をやって、お姉ちゃんは副隊長になる。エリカさんにも隊長を経験させなければだめだって、お姉ちゃんが。
エリカ「うぅ……隊長が、私の副隊長だなんて……」
みほ「大丈夫だよ、エリカさんなら。きっと立派な隊長になれる」
まほ『隊長、いつまで油をうってる。指示をくれ』
エリカ「あ、は、はい……っ」
みほ「頑張ってください〜」
大洗のみんなは、私が戻ることをを凄く喜んでくれてる。
大洗への帰還を報告するために会長へ電話。すると会長の声の後ろで、早く帰ってこーい、と、いくうもの懐かしい声が叫んでた。
大洗に向けて船が移動を開始した夜。
エリカさんが私の部屋にきて、思い出したようにまたゴネタ。
「ねぇみほ。もしもあの時、私がちゃんとあんたを引き留めてたら、あんたは黒森峰を止めなかったのよね?」
「え? う、うん」
「じゃあ、今は、どうなのよ」
「え?」
「今、私がもっと必死にあんた引き留めたら……みほは、黒森峰に残ってくれる?」
「……う、うーん……」
冗談なのかな?とエリカさんの顔いろをうかがうけれど、その眼差しはいたって真剣。
私は困り果てて、苦し紛れに──
「うーん……じゃあ、エリカさんが、大洗に転校するっていうのは……?」
「はぁ?」
エリカさんはしばらくぽかぁんとした後──。
「んががあああああっ」
そのばでしばらく、地団駄を踏み、それから突然──
「……はぁ〜〜〜……」
圧力タンクのバルブを空けるみたいに、長い長いため息をはいた。どうにもならないと、ようやく分かってくれたのかな。
そして、ゆっくりゆっくりと私をベッドに押し倒し──私もとくに抵抗はせず──
「……22歳のあれ、本気だからね、忘れないでよ……」
それだけいって、私の身体を、何度も何度も抱きしめました。
「わかってます。それに私だって、エリカさんと今までみたいに会えなくなるのは、寂しいですよ」
エリカさんの体を抱いて、……自分のお腹が小さくなったことを、改めて感じる。二人の身体は、ほとんど隙間なく、ぴっとりと、抱きしめあえてしまった。
今まで私達は、あの子と一緒に、三人でだきあえていたんだ──今更また、そんなことに気が付いた。
「みほ。」
「ん?」
「赤ちゃんが目を覚ましたら──すぐに連絡して。どこに居ようと、何をしていようと、すぐに飛んでいくから。」
「うん、絶対だよ。エリカさん」
「私も早くみてみたい。あんたの赤ちゃん──あの子の笑顔」
「うん……」
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