過去ログ - 渋谷凛「水風船のように」
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18:名無しNIPPER[saga]
2017/03/17(金) 12:43:50.28 ID:1HyDqIB70

 わざとらしいくらいに物の無かったあの部屋も、笑い方も、その涼しげな表情も。

 彼女の嘘はいつだって優しくて、それでも、自分の一番柔らかいところを守る仮面なんだろう。
 誰でも受け入れるその嘘は、奏が誰も受け入れていないことの証明のように思えた。

 私は、綿あめみたいな嘘に甘えてる。
 甘えていたんだ。

 私はなにをしたらいい? また彼女は指を舐めた。

 唇のグロスが透き通って見えた。


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