32:名無しNIPPER[saga]
2017/03/22(水) 12:27:53.08 ID:GT+XH/1V0
そして迎えた、生徒会チームとの対決。
最終回、生徒会チームの攻撃。
俺達戦線チームが2点リードしているものの、状況はギリギリだ。
しかし、この状況は…
雄二「タイム!」
俺は、あることを思い出し、日向の方を見る。
すると、日向の様子がおかしいことに気づいた。
どこか、ぼーっとしている。
雄二「…日向?」
日向「あの時と一緒だな…」
雄二「何?」
日向のグラブを持つ手が震えていた。
雄二「……」
嫌な予感がした。
この感覚は、“あの時“と似ている。
雄二「お前…もういいのか?」
日向「…え?」
はっと顔を上げる日向。
雄二「お前は、この試合に勝って“成仏“したいのか?」
日向「馬鹿、そんなんじゃねぇよ…はっ…なんでっ……」
雄二「……」
日向「ずっとこの世界にいるんだ。こんなことで消えるかよっ」
日向はそう言って無理に笑う。
雄二「…そうか」
日向「ほらっ、最後のひとりだ。抑えて勝とうぜ?」
日向に背中を押され、マウンドへ向かう。
雄二「……フゥー…」
俺は呼吸を整える。目の前のバッターを見据える。
大丈夫だ。俺がこいつ打たれなければ、こいつが打ちもらさなければいいだけの話だ。
雄二「……ッ!!」
俺はボールを投げた。
かぃん!!
バッターが完全に詰まらせた。
平凡な“セカンドフライ“
雄二「嘘だろ……ッ!!」
俺は振り返って、日向の方を見ると、日向は清々しい顔でグラブを掲げていた。
雄二「……日向ッ!!」
日向はこちらを一瞥すると、微笑みを浮かべながら、聞こえるか、聞こえないかの声で言葉を発した。
日向「風見…ありがとな」フッ
雄二「待てッ!!とるな!!日向!!!」
俺の叫びも虚しく、ボールは日向の持つグラブに収まり、俺達は生徒会チームに勝利した。
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