157:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 03:40:05.30 ID:ha7ZcpN9o
海未「曜、曜!どうしたのです!まさか、どこか怪我でも!?」
曜「千歌ちゃん…!千歌ちゃんっ…!」
海未「ち、千歌ですか…?」
曜はひたすらに親友の名を呼んでいる。
視界を巡らせ、千歌の姿を見失ってしまったことに激しい狼狽を隠せずにいる。
駆け寄ってきた海未にも気付けているのか定かではなく、海未は仕方なしに片手を引き…ビンタを一発!
海未「すみません!せえいっ!!」
曜「い、痛っ!!?」
海未「曜、どうしたのです!落ち着いてください、やられてしまいますよ!」
曜「ご、ごめん…千歌ちゃんがいないんだ、探しても見つからなくて…!私が守らないといけないのに!!」
海未「友達を心配する気持ちはわかりますが…」
助けないととうわごとのように繰り返している。だが海未はその姿に違和感を覚える。
千歌を呼ぶ曜の声は慟哭めいていて、自分もまた助けを求めてるような、そんな印象が。
海未「とにかく落ち着きましょう!深呼吸を、長く息を吸って………吐いて」
曜「すう………はぁ………っ、ごめん、取り乱して…」
海未「千歌の電話には掛けてみましたか?この喧騒ですし、繋がるかはわかりませんが…」
曜「電話は……そうだ、私は千歌ちゃんを探せるんだった。ごめん、海未ちゃん。私行かなきゃ」
海未「……心配ですが…わかりました、気を付けてくださいね」
曜「うん、海未ちゃんも」
一応の平静を取り戻した曜は、まっすぐに走っていく。
どうやって千歌を探すのつもりかまるで見当も付かないが、判断力は戻っていたように見えた。
海未(しかし、あの明るく朗らかな曜が、あれほどに取り乱すとは…)
彼女のアンバランスな、ひどく危うい部分を目の当たりに、海未は自分の心も乱されているのを自覚する。
幼馴染、穂乃果は大丈夫だろうか…?
海未(そうです、私も穂乃果を探しに…
……いえ、穂乃果なら。私が助けなくとも乗り切ってくれるはずです!)
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