30:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 02:35:43.49 ID:ha7ZcpN9o
ダイヤ「コドラの特性“がんじょう”を“でんこうせっか”で崩す。それ自体はシンプルですけれど、初見で備えていたことが既に評価に値しますわ。
海未さん、貴女の目標はどこにあるのです?」
海未「目標…ですか。私の大切な幼馴染の一人が、チャンピオンを目指しているのです。
ならば私も同じ場所を。チャンピオンを目指すのが親友としての礼儀!」
ダイヤ「……素敵ですわね。でも」
海未「でも?」
ダイヤ「現チャンピオンは!エリーチカは無敵ですわ!決して負けません!
凍って・カチコチ・エリーチカ!KKE!覚悟して挑むのですね!勝てないでしょうけれど!」
海未「は、はあ…熱烈なファンなのですね…」
ダイヤ「……さておき、もう一つ大切な話を。次はどうされるつもりですの?」
海未「次、ですか。目標はもちろん次のバッジですが、尋ねているのは成長の指針でしょうか?」
ダイヤ「ええ、その通りですわ」
海未「そうですね、差し当たっては手持ちの数を増やしていこうかと。6匹フルにいれば戦術の幅が大きく広がるでしょうし」
ダイヤ「………一つだけ、忠告です。戦闘に不慣れなうちに数を増やしすぎるのはオススメできません」
海未「……?何故でしょうか」
ダイヤ「選択肢が増えれば思考が増える。思考が増えれば行動が遅れる。トレーナーの迷いは危機を呼ぶ」
海未「……」
ダイヤ「ポケモンへ攻撃してくる相手ばかりだと思い込まないように。
…それを、貴女への餞別の言葉に代えさせていただきますわ」
海未「……ええ、深く心に刻んでおきます」
海未はジムから外へ、空は夕暮れの赤へと染まりつつある。
忠告を送るダイヤの真剣さ、反して歯に物が挟まったような物言い。違和感が胸に不安をよぎらせる。
海未「……穂乃果とことりを探しましょう。旅路を分かつには、少し早すぎたのかもしれません」
そう呟く海未にもまた、一つの足音が迫りつつあった。
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