34:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 02:37:46.18 ID:ha7ZcpN9o
…
夕暮れの港、どこか寂しげな汽笛が遠鳴り、残響を揺らしている。
本来ならまだ港湾労働者たちが残っているはずの時刻なのだが、穂乃果が周囲を見回してみてもまるで気配がない。
優木あんじゅ。そう名乗った相手はゆるりとした仕草でコートを脱ぐと、腰に並んだいくつかのボールから一つを手しにて婉美に嗤う。
あんじゅ「踊らせてあげるわぁ。おいでなさい、ビビヨン」
繰り出したのは紫色の羽をした蝶のポケモン、ビビヨン。
複数の柄がいるポケモンだが、その中でもとりわけ雅な色味のものだ。
穂乃果(って、図鑑に書いてある。むし・ひこうタイプ、それならヒトカゲで…)
穂乃果は深呼吸、対峙するあんじゅを観察する。
綺麗だが、どうにも派手な印象。
収まっているボールがゴージャスボールなのが、彼女の趣味をわかりやすく表現している。
あんじゅ「うふふ…仕掛けてこないのかしら?」
穂乃果「倒してやる!ヒトカゲ、“ひのこ”だよっ!」
あんじゅ「炎は怖いわ…けど、それではビビヨンは落とせない。次はこっちの番…あら?」
穂乃果「逃げるよ!ヒトカゲ!」
『カゲェ!』
あんじゅ「あらあら…」
978Res/1221.34 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。