347:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 05:49:47.29 ID:ha7ZcpN9o
お互い、それなりに知っている相手同士。
警戒する必要はなく、それぞれが軽く安堵する。
初対面の凛を紹介しつつ、希は何をしているのかと軽く質問を。
ダイヤ「ええ、わたくしたちはルビィと千歌さんの訓練に。この山、アライザーの方々が大勢いらっしゃるでしょう?格好の訓練場所にはなりますので」
希「確かにここ、実戦相手には困らんもんなぁ。ダイヤちゃんがおれば遅れを取ることもないやろうしね」
千歌「えへへ、私もダイヤさんに弟子入り中なんだ。一回ちゃんと鍛え直さなきゃ〜って思って!」
そう言って千歌は笑う。
身のこなしや重心のかけ方、トレーナーとしての技量が向上しているのが窺える。
以前はごく平凡な印象のトレーナーだったが、成長を遂げつつあるのだなと、同い年の成長に海未はほんのりと嬉しくなる。
そこでふと、気になったことを尋ねてみる。
海未「あの、曜はどこです?貴女とはいつも一緒にいる印象でしたが…」
千歌「うん、曜ちゃんとは今は離れてるんだ」
海未「おや、そうなのですか?」
千歌「曜ちゃんと一緒に旅するためには私が力不足だったから…だから曜ちゃんにはちょっとだけ待っててもらって、ダイヤさんに弟子入りしたんだ!」
ルビィ「最近はルビィと千歌ちゃんで一緒に、お姉ちゃんの考えてくれた練習メニューを頑張ってるんです!」
成長しているのは千歌だけではない。
ルビィもまた、表情や雰囲気から以前に比べれば甘えが減った。
もちろんまだまだ末っ子気質に変わりはないのだろうが、腰につけたボールの数も三つに増えている。
曜は千歌と離れて大丈夫なのだろうか?
オハラタワーでの狼狽ぶりを見ている海未は、内心に浮かんだ疑問をそのまま口にせず閉じ込める。
デリカシーを欠いた質問な気もするし、千歌の語り口に不穏の色はなかった。
細かな事情はわからないが、曜の不安定さも今は緩和されているのかもしれない。
ダイヤ「わたくしたちはキャンプを張りながら山を巡る予定ですけれど、希さんたちはどうされますの?」
希「うん、ウチらは今日は下見で明日から山入りの予定。しばらく滞在するんやったらまた会いそうやね!」
そう告げ、手を振って一旦の別れを。
やはり最高の季節、アライザーは危険とはいえ、こうして出入りする人々はいるわけだ。
ダイヤたちの背を見送りながら、凛はちょっとだけ内心に焦燥を募らせる。
凛(うーん、強そうな人だったな…でもでも、伝説のポケモンは凛がゲットするんだもんね!)
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