531:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 07:55:22.73 ID:ha7ZcpN9o
結局のところ、全ての起点はそこだ。
それは今までにも明白で、そんなことをわざわざ尋ねる海未がわからない。
じゃあどうすればよかったのか。それがわからなくて、こんなにも…!
ことり「勝てなかった!力がなくて守れなかった!!」
ことりは身を震わせながら、声を絞り出す。
ことり「怖かった…今も怖い…っ…!次は穂乃果ちゃんと海未ちゃんがいなくなったらって、私は、私は…!」
海未「なら!!何故いなくなったのです!私たちの前から…大切な存在がいなくなる恐怖を知りながら…!」
ことり「それは…!二人だけじゃなくて、守らなきゃいけないものがたくさんあって…!!」
思い詰めたように首を振る。
そんなことりを見つめながら、海未はその髪を撫でる。
海未「……一緒に悪と戦う。それではいけなかったのですか」
ことり「……一緒に…」
海未の瞳はまっすぐにことりを見つめている。
口にした言葉はとてもシンプルで、しかし力強く。
海未「乱心してからは知りません。ですが、ことりが“洗頭”を使ってしまった最初の要因は、戦う力がなかったから。そうなのでしょう?」
ことり「………」
海未はにこから、“鳥面”の初期の犯行現場の様子を聞いている。
悪党との戦いで大柄な男を相手に窮地に追い込まれ、落ちていた“洗頭”を突き立てて注入することで難を逃れた、そういう痕跡があったと。
その一度から、徐々にエスカレートしていったわけだが…
海未「私がいれば、そんな輩は叩きのめしてみせました。穂乃果がいれば、機転を利かせて上手く切り抜けてみせたでしょう」
ことり「………うん」
海未「私たち三人でいれば、そんな非合法な薬に頼らずとも悪党を捕らえて警察に引き渡す。それくらいのことはできたはずです。
真っ当な手段で強くなって、アライズ団への反撃の機会を待つこともできました。それなのに…」
ことり「………そう、だね……」
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