741:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 16:28:31.02 ID:ha7ZcpN9o
にこ「だらあっ!!」
ツバサ「無駄」
ツバサの腕は円軌道を描き、苦し紛れに振るったスタンバトンを流と受け流す。
活歩からの間合いは近接、ツバサは腰を沈めて震脚。
打ち鳴らす靴裏、アスファルトを通じてビリリと力が伝わる、そんな錯覚ににこは慄然。
半身、その拳は鋭利な刃にして鈍器の重感。十全に勁を滾らせた一撃が唸る。
にこ(し、んでたまるかぁ!!)
にこは動かない左腕を気合いで持ち上げ、その拳を肘で受ける。
カウンター気味、硬い肘を当てることで拳を叩き壊してしまえと!
だがツバサの拳は一打必壊、砕けたのはにこの左肘の方だ。
激痛に絶叫する間もなく、ツバサはさらに踏み込み、にこに背を向け…
ツバサ「呀!!!!」
にこ「ぐっぶ…!!!」
その威力は爆発、まるでトラックに直撃されたような。ショートレンジからの凄絶な体当たりが叩き込まれる!!!
にこ「ぐ、か…っ…!(鉄山、靠っ…!?)」
ツバサ「正確には貼山靠。なんか知らないけど日本人って好きでしょ?この技」
これで三撃。にこの体は今にも内側から弾けるのではないかと思うほど、甚大なダメージを刻まれている。
貼山靠のベース、八極拳には“二の打ち要らず、一つあれば事足りる”と謳われた拳士もいるが、ツバサの体技はあくまで我流。
他にも截拳道やら諸々の流派が混ぜ込まれていて、小柄で体格に劣るツバサが屈さないため、自分の体に合わせて組み上げ最適化させてきた動作だ。
故に、徹底的。
一撃での確殺より、軽打と致死撃を織り交ぜての連打で織る必殺の網。
貼山靠はあくまで崩しの技。
にこの防御姿勢は完全に崩れていて、逃れ得ようもない。
ツバサは少しの寂寥を抱きつつ双拳、決殺の一撃を…
ツバサ「再?」
撃ち放つ。
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