902:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 20:54:32.74 ID:ha7ZcpN9o
線が細く、幼い印象のある二人が組み合っている。
状況と事情を知らずにここだけを抜き取ってみれば子供同士の喧嘩、その程度に見えるかもしれない。
だが、理亞がまっすぐに振り落とす拳は痛烈だ。
三打、四打…ルビィの頬は腫れ、瞼は内出血に青んでいる。
ルビィ(ぅあ…痛いっ、痛いよぉ…!)
ルビィは心優しさと臆病を心に住まわせた少女だ。そんな性格であれば当然、喧嘩の経験はほとんどない。
同年代の同性と比べても大人しく平和を好む部類。殴り合うような喧嘩となれば経験は皆無、誰かを強く憎んだこともない。
理亞が叩きつけてくる拳はルビィにとってただ理不尽で、わけもわからないうちに痛みで涙がポロポロと溢れてくる。
そんなルビィを見下ろし、理亞は顔を歪めて声を落とす。
理亞「痛い?叫んでみればいい。情けなく呼べばいい!お姉ちゃん助けてって!」
ルビィ「…ぅ、う!呼ばないもん…」
理亞「………ィ、腹が立つ…!」
もう一発!が、ルビィの掌が初めて理亞の拳を受け止めている。
ルビィ「決めたもん…!ルビィは、お姉ちゃんに頼ってばっかりじゃダメだって…!」
理亞「ああっ…!そう!!」
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