過去ログ - 穂乃果「行くよ!リザードン!」Part2
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名無しNIPPER
[sage saga]
2017/03/26(日) 00:23:25.80 ID:S/V8ds8Do
コートの裾が強風に靡く。
海未はトレーナーらしく動きやすい服装、少し暖かな秋服に、上着だけを新調したものへと着替えている。
黒のロングコート、この決戦用にことりが用意してくれた服だ。
黒く、強く、闇めいて。
それは海未の中の“かっこいい”の基準を的確に抑えていて、袖を通せば嬉しさにむず痒い。
「わあ、海未ちゃんの好きそうなやつだ…」とは穂乃果の弁。
爆走に黒影、コートの裾はマントのように靡く。ゲッコウガの首元にも赤がマフラーのように靡き、相棒であると強く印象付けている。
海未の指示に空へと放たれた“ハイドロポンプ”はテッカグヤの炎とぶつかり合い、見事に相殺に成功!
生じた大量の水蒸気、英玲奈から路面への視界が閉ざされた隙に、海未は車の真横へと到達。
窓からはニシキノ博士が顔を覗かせ、海未の登場にわずか緊張を緩ませる。
「すまない…助かったよ園田くん」
海未「いえ、無事で良かったです。本当に…」
ニシキノ博士の隣には噂の男、英玲奈のターゲットである副市長が恐怖に青ざめながら、小声に誰かを罵っている。
まずは真姫の父だけ救い出して安全圏へ…そんな考えも一瞬浮かぶが、そういうわけにもいかないだろう。
「…降り口まではまだ距離がある。そもそも降りたとして逃がしてくれる気はないだろうが、一体どうすれば…」
海未「博士、一つお願いが」
すぐさま頷いた真姫の父へ、海未は何かを手渡す。
やかて、車は視界を遮った水蒸気の中を抜け出していく。
上空、英玲奈はテッカグヤを次撃の準備へと移行させている。
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