過去ログ - 勇者「救いたければ手を汚せ」その1
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88:名無しNIPPER[saga]
2017/03/28(火) 17:58:01.15 ID:ppVTczwbO
勇者「僕が真ん中なの?」
王妃「当然よ、勇者君が一番小さいんだもの」
王女「お母様、あまりはしゃがないで下さい。皆が見ていますから」
王妃「……そうね、ごめんなさい。あなたに弟が出来たようで、つい…」グスッ
勇者「……王女様のお母さんって泣き虫なんだね」
王女「泣き虫と言うか、気持ちの動きが普通の人より激しいのです」
トコトコ…
王妃「(ふふっ、まるで本当の姉弟みたい。弟の手を引いて歩く姉……姉弟の、成長)」ポワーン
王妃「(弟は成長するにつれ世継ぎの重責を感じ始めたが、姉の支えで真っ直ぐに育つ。弟はいつしか姉の背を追い越し、姉を支えるようになる)」
王妃「(姉は弟を頼もしく感じ始め、もう昔とは違うことに気付く。姉は寂しさを感じたが、弟の成長を素直に成長を喜んだ)」
王妃「(弟は立派に王位を継承、他国との友好関係を盤石なものとして国民に安全と安心を与えた。その信頼は厚く、揺るぎないものとなる)」
王妃「(両親である私とあの人は大いに喜び、息子の成長に涙を流す。その夜は綺麗な月夜であった……)」
王妃「(時は流れ、姉は弟の親友である他国の王と結婚、城を去る。両親は大きな喜びと同時に大きな哀しみを覚えた)」
王妃「(一方、盛大な結婚式の後、弟は姉から渡された手紙を見て人知れず涙していたのだった…)」
王妃「(それから数年、王となった弟は美しい妃を迎えた。しかし、その妃は王を誑かし城を掌握しようと企む悪女……はっ!!)」
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