過去ログ - ダイヤ「もう一人の妹?」 ルビィ「もう一人のお姉ちゃん?」
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9: ◆tdNJrUZxQg[sage]
2017/03/30(木) 02:41:01.23 ID:lOVwawcb0



いやな想像をしてしまったと少し顔しかめてながら文章を眺めていて、ふと「あれ……?」と思う。


ダイヤ「黒澤家の番いは一生のうちに二人の子を産み育て……つまり、お母様も二人姉妹ということですわよね。」


仕来りが正しいならそういうことになる……が


ダイヤ「わたくしとルビィの叔母に当たる方がいらっしゃる……でも、考えてみれば会ったことがないですわね……」


記憶を巡らせてみるが親戚一同の集まりでも叔母に当たる人間を見たことはない。というか話題にのぼったことすらない気がする。

いくら親族の集まりで分家を含めると相当な人数になるとは言え、定期的に集まる以上存在するはずの叔母に会ったことないというのはやや不自然だ。

ましてや話題にものぼらないというのは逆に触れられない理由がある気がする。


ダイヤ「……まあ、推察するに叔母様に当たる人物に不幸があったため誰も触れないとか、そういうことな気はしますが……」


お母様に聞いてみる……?いやしかし、故人の可能性がある――ましてや話題にすら出さない実の姉妹の話を聞くのは少し気が引ける。


ダイヤ「興味本位で聞くような話ではないですわよね……あら?」


ペラペラと本をめくっているとハラリと一枚の紙が床に落ちた。


ダイヤ「これは……家系図……ですわよね」


実物はあまりみたことがないが名前から線が引かれ、それが枝分かれし、その先に名前のあるそれは恐らく家系図であろう。


ダイヤ「わたくしとルビィの名前はないから……少し古いもののようですが……」


一番下に来る名前を見てそこに似つかわしくない横文字がないことからそれがわかる。またその一番下にある見覚えのある名前を見ていつの家系図なのか大体の察しが付く。


『琥珀』


ダイヤ「お母様の名前ですわ。ですが、お父様の名前がない……つまり、お母様が結婚される前に作られた家系図ということですわね。」


そして自分の母の両親――つまりわたくしとルビィの祖父母から枝分かれしているもう一人の名を見ると

『翡翠』と記してあった。


ダイヤ「黒澤翡翠……この方がわたくしとルビィの叔母様に当たる方というわけですわね。」


自分たちのようにカタカナで付けられた名前がないか、などと無駄に家系図を舐めるように見つめてしまいましたが、母の名前から察していた通り昔は宝石の名前も漢字だったようですわ。

わたくしも瑠璃や珊瑚と言った名前なら子供時代にからかわれなかったのだろうかなどと一通り家系図に目を巡らせてから、もう一度『翡翠』の名を見る。


ダイヤ「黒澤翡翠さん……やはり聞いたことはないですわね……」


やはり、わたくしたちの物心が付く以前……もしくは産まれる以前に不幸があった……


ダイヤ「……これ以上、詮索するのはやめましょう……」


情報を整理するとこの時点でほぼ故人である可能性が高いとわかった以上、これより先を考えるのは気が引けたので家系図を本に挟み、元に戻す。



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