過去ログ - 野々原茜「Awaited Holiday」
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13: ◆TDuorh6/aM[saga]
2017/03/31(金) 03:19:24.88 ID:OeCTsBV90




あの日から、季節は二巡して。
また、この日がやってきた。
あの日と同じように、砂浜へ向かって歩く自分の隣に。
一緒に歩いてくれる人は、今は、いない。

まったくもー…

あの日の翌日、プロちゃんは事務所で皆にハリウッドへ研修に行く事を打ち明けた。
当然みんな驚いたし、困惑もしてたし。
もっと言うと、本人だって前日まで迷ってた。
背中を押してあげたのは茜ちゃんなんだけどね。

迷いを振り払いたかった、とか。
不安だったから茜から元気をもらいたかった、とか。
プレゼントを渡すのにいい機会だったから、とか。
色々言い訳してたけど、多分茜ちゃんの事が好きなんだよね!

出発前のいい思い出になったんじゃないかな?
こんないい女を待たせるなんて、罪作りな人だにゃあ。
待ってる方も待ってる方なんだけどね。
…うん。

すこしだけ、寂しくて。
幸せに溢れてたあの日の午後を思い出す為に、時々一人で此処に来る。
周りを見ても、人はいない。
移り行く景色は夕焼けに染まり、少しだけ茜色に滲んだ。

寒くなってきて、帰る前に。
なんとなく思いついて、砂浜に傘を描く。
その片側に、自分の名前を。
もう片方は、あけたままで。

あと一年くらい、だったかな?
そのくらいなら、全然よゆーで待てるよ。
だから、帰ってきたら絶対に。
あの日は遠慮した思いと、それから積もった分を。

全部の休日で、返して貰わなきゃ。





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