過去ログ - 響子「わたしのほしいものは」
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6:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/31(金) 00:18:43.39 ID:n/U0KpIm0

「響子、最近変わったな」


「そうですかー? ふふっ、女の子はころころ変わる生き物なんですっ」


響子は、以前より派手な服を切るようになった。昔はピアスなんてしていなかったのに、いまは両耳に大きめのピアスをしている。


「あー......響子、お茶を入れてくれないか」


「えー。 今ちょっと手が離せないので、ほかの人にお願いしてもらっていいですか」


「そうか、すまないな」


「最近朝もバタバタして大変なんですよー、服選んでたら時間なくなっちゃって。」


「ところで、今度の雑誌のグラビアの話だが......ほんとにいいのか?」


そんな響子の小言を聞きながら確認する。


「なにいってるんですか? せっかくのお仕事なんですよ」

「まあ、それはそうだが......」


響子は一時期よりは人気は落ち着いたが、完全に落ちぶれたわけではなく、今でもそれなりに仕事はある。


「どんどんお仕事していかないと、売れ残っちゃいますからね」


相変わらず仕事にひたむきな姿勢は変わらない。


「今月はお洋服とお化粧のグッズの支払い、あとパーティーもあるから、今月は頑張らないと...」


ただ一つ変わったことがある。


彼女は、以前のような正統派アイドルではなくなったことだ。


{スキャンダル!? アイドル五十嵐響子、都内クラブでイケメンと交流}

{過激なグラビア、新境地に挑戦か?}


「......はあ」

新聞や雑誌を見て俺はため息をつく。

派手なメイク、露出の多い衣装。

いずれも彼女自身の意向で彩られたアイドル五十嵐響子は、以前とは明らかに別人だった。

それはそれで、需要があったらしく割と仕事はもらっている。

ただし、少し色物というか、落ち目の女性芸能人がやるような企画の仕事が多い。

しかしかつては日の目を見たアイドルがそういう番組に出るという売り文句は強いらしく、未だなかなか人気は高い。

だが仕事の系統上、それに対する批判、アンチも多くなる。

ネットで 五十嵐響子 と入れた後の予測検索は、とても彼女を昔から応援していた人に見せられたものではない。






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