44: ◆MNMy.fqCRg[saga]
2017/04/13(木) 20:13:14.47 ID:Nautnw+7O
提督「これが僕の過去さ、つまらない話をしてしまってゴメンよ」
翔鶴「いえ、私が聞き出したのですから謝ることは・・・」
提督「・・・もうじきこの戦争は終わる。勝利だ」
翔鶴「確かに本拠地の場所を特定して総攻撃を仕掛ければ勝てます」
提督「となると僕の役目も終わった。後は君たちで何とかできるだろう」
翔鶴「・・・それってどういう?」
提督「彼女の夢がじき叶うと言う訳さ、僕は彼女の後を追うことにしたよ。出て行くといい、トラウマになるかも知れない」
翔鶴「提督! まさか!?」
提督「うん、そうだ。自殺をしようと思う」
提督は軽やかに言い放ち、ポケットを探りナイフを取り出す
このナイフは数か月前に卯月から押収したナイフだった。
提督「このナイフなら苦しまずに死ねる。甘っちょろいこと言うけど痛いのは嫌だからね」スッ
翔鶴「提督!!」ガシッ
提督は心臓にナイフを向ける。
しかし翔鶴はそのナイフを後ろから握る、ポタポタと鮮血が流れ出す。
提督「・・・止めてくれないか? 僕は死にたい」
翔鶴「こんなの許されるはずはありません! それは命に対する侮辱です!」
提督「だったらなんなんだよっ!! あの戦いのせいで顔は大火傷を負い彼女を失った! 医者からも顔はもう治らないと言われたんだぞ!」
提督「見ろよこの顔を!」クルッ
提督は顔を見せた。
提督の素顔には大きな火傷痕が残ってあり、瞼も片方焼けていた。
一般人からすれば化物に過ぎなかった。
提督「・・・僕は生きるのが辛い。顔も彼女も居ない人生に飽き飽きしている」
提督「心に大穴が空いたような感じなんだ。もう鬱になる寸前なんだ、こんな辛い思いを続けたままなら死を選ぶ」
翔鶴「提督」
ナイフを手放し、翔鶴は彼を後ろから抱きしめた。提督の服は朱に染まりだす。
背中に温かさを感じる。翔鶴の胸の鼓動も感じた。
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