過去ログ - 【モバマスSS】あやかし事務所のアイドルさん 前日譚〜肇編〜
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10:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/05(水) 19:52:53.79 ID:JWTDXWKg0
幸い髪飾りと思われていたので、少女はその勘違いを訂正せずに押し通すことにしました。

妖術はあまり得意ではありませんが、忘却の術は習ってあるので去り際にそれを使っておけば問題ないでしょう。

一匹の魚を釣り上げたところで、少女は少年に声を掛けました。

「私はお先に失礼するね」

「あ…うん。あの…また会えますか?」

「…そうだね、私はこのあたりに居ることが多いから、ここに来ればまた会えるかもね」

少女がそう答えると少年の顔がパッと明るくなりました。

少しだけ胸がチクリと痛みましたが、少女は予定通り少年に忘却の術を掛けました。

「…よし、と。それじゃあ、さようなら」

「うん、またね!」

笑顔で手を振る少年に背を向けて、少女は村へと帰りました。

明日からはもっとしっかり結界を張るようにしよう。

そう考えながら眠りにつく少女の瞼の裏には、何故か別れ際の少年の姿がちらついていました。


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