過去ログ - 【モバマスSS】あやかし事務所のアイドルさん 前日譚〜肇編〜
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11:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/05(水) 19:53:47.66 ID:JWTDXWKg0
翌日、少女がいつものように釣りに出かけると、川辺には昨日の少年がいました。

昨日のことは忘れてしまっているはずですが、そんなに釣りが好きなのでしょうか。

このまま帰ろうかとも思いましたが、それはなんだか負けた気がします。
以下略



12:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/05(水) 19:54:56.43 ID:JWTDXWKg0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「あの時そんなことをされていたのか…いたいけな少年になんてことを」

「す、すみません、あの頃の私は人間不信を拗らせていましたから…」
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13:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/05(水) 19:55:30.79 ID:JWTDXWKg0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜

少年に妖術が効かないことが分かってから一週間が経ちました。

人間ギライの少女でしたが、子犬のように無邪気に懐いてくる少年を無下にも出来ず、相手をしているうちに色々な話が聞けました。
以下略



14:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/05(水) 19:56:21.30 ID:JWTDXWKg0
「そういえば肇お姉ちゃんはどこに住んでるの?僕の住んでる村じゃないよね?」

「君の村とは川を挟んで反対側にある村だよ」

「そっちの方にも村ってあったんだ。行ってみたいな!」
以下略



15:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/05(水) 19:57:20.58 ID:JWTDXWKg0
「ほら、もうちょっとだよ。頑張れ頑張れー」

「はぁ、はぁ…うぅー、こんなに登るなんて…」

道半ばで少女に追い越されてしまった少年は息も絶え絶えです。
以下略



16:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/05(水) 19:57:51.53 ID:JWTDXWKg0
春には一緒に山桜を眺めて。

夏には一緒に水遊びをして。

秋には一緒にどんぐりを拾って。
以下略



17:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/05(水) 19:58:44.66 ID:JWTDXWKg0
まだ寒さの残る三月のある日、少女が川辺に行くと先に来ていた少年は体育座りで俯いていました。

「こんにちは。ごめんね、待たせちゃったかな」

「あ、肇お姉ちゃん!」
以下略



18:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/05(水) 19:59:32.18 ID:JWTDXWKg0
「僕ね、もうすぐ引っ越すことになったんだ」

「………そう、なんだ」

「それでね、お父さんに近くの村に友達がいるから引っ越したくないって言ったらね、この辺りに僕たちが住んでいる所以外の村なんて無いよって言われたの」
以下略



19:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/05(水) 20:00:22.57 ID:JWTDXWKg0
「…うん、私は嘘をついてないよ。でもね、君のお父さんが言ったことも本当なんだ」

「え?」

「私がここから少し離れた村に住んでいるのは本当。でもこの辺りに君が住んでいる村以外に人が住んでいる村が無いのも本当」
以下略



20:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/05(水) 20:01:44.86 ID:JWTDXWKg0
泣かれたり逃げられたりするかも、と身構えていた少女でしたが、それは杞憂でした。

しばらくぽかんとしていた少年は気を取り直したのか、とことこと少女の傍に近づいてきました。

「ねえ、尻尾に触っていい?」
以下略



21:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/05(水) 20:02:49.17 ID:JWTDXWKg0
それから少年が引っ越すまでの間は今まで以上にいろんな話をしました。

少女が住んでいる隠れ里には他にどんな妖怪がいるのか、妖術でどんなことが出来るのか、ここ以外にも妖怪が住んでいる所はあるのか。

少年の好奇心は尽きることがありませんでした。
以下略



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