1: ◆BAS9sRqc3g
2017/04/06(木) 00:47:07.94 ID:8HNS0smMo
(30も行かないくらい短いと思います)
「志保、あなた一人暮らしするって本当?」
「ええ、何となく。してみたいと思って」
一人暮らしをしたい。
そう思って親に相談したらすぐに良いと返事をくれた。
別に、親と不仲な訳でも弟と仲が悪いわけでもない。
クリスマスには家族と過ごしたいな、と思うし、
もし仮に一人暮らしを始めたとしても
大晦日、元旦には家族みんなで過ごしたいと考えている。
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2: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2017/04/06(木) 00:47:34.38 ID:8HNS0smMo
同じくらいの歳で一人暮らしをしている先輩、如月千早さんに聞くと
「最初は選ぶ部屋に苦労すると思うけれど、それさえ乗り越えれば
後は本当に自由よ。それこそ静香を家に呼ぶことも自由に出来るし」
3: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2017/04/06(木) 00:48:35.80 ID:8HNS0smMo
千早さんのアドバイスは特に当てにならず
私はサッと部屋を決めてしまった。
ここなら事務所も近い。電車で一本で行ける。
4: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2017/04/06(木) 00:49:42.34 ID:8HNS0smMo
引っ越しの当日は、プロデューサーと静香と可奈に手伝って貰って
荷物を運んで貰った。
私の荷物は多くはなかった。
5: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2017/04/06(木) 00:51:37.09 ID:8HNS0smMo
「ありがとうございました。あのお礼に何かお茶でも」
「志保、あなたこの人数分のカップも用意出来ないんじゃない?」
6: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2017/04/06(木) 00:52:36.73 ID:8HNS0smMo
残ったプロデューサーはお隣近所にあいさつ回りに付き合ってくれることに。
これはプロデューサーの方から提案してくれていたことだったけど、
お母さんにも「お父さんとか着いていけないから、プロデューサーさんにお願いしてもらったら?」
なんてちょうど言っていたくらいだから、本当にちょうどよかった。
7: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2017/04/06(木) 00:53:20.90 ID:8HNS0smMo
私はアパートの二階の角部屋。
まずは下の階の人から。
8: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2017/04/06(木) 00:55:23.92 ID:8HNS0smMo
中からは男性、30代後半といった所、
今起きたかのようなボサボサの髪に無精髭だった。
9: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2017/04/06(木) 00:56:40.32 ID:8HNS0smMo
「あ、はい……上?」
「はい、上に、今日からになります。どうぞよろしくお願いいたしますね」
10: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2017/04/06(木) 00:57:52.30 ID:8HNS0smMo
2階建てのアパートで新築同様の物件の割には
下の住人は疲れ切ったサラリーマンだったな、と思いながらも
お隣の部屋に行く。
11: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2017/04/06(木) 00:58:44.13 ID:8HNS0smMo
「あら、あなた達がお隣来たカップル?」
打ち合わせでは女性が隣の場合は防犯の都合上、
12: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2017/04/06(木) 00:59:21.75 ID:8HNS0smMo
「あらぁ〜そうなの〜〜」
「まだ彼女も若いので防犯上、女性の方には本当のことを言ってありますが
下の階に住んでいらっしゃる男性の方には私のような男と同棲をしていることに
13: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2017/04/06(木) 00:59:58.20 ID:8HNS0smMo
おばちゃんは最後に私に
「何か困ったことがあったら、
なーんでもおばちゃんに相談してね!
14: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2017/04/06(木) 01:00:48.10 ID:8HNS0smMo
「邪魔なんですけど。荷物も開けなきゃいけないし」
「良かったな隣のおばちゃんがいい人そうで」
15: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2017/04/06(木) 01:01:15.14 ID:8HNS0smMo
新生活も始まるこの季節にはいい引越しをしたな、
と自分でも思いながら荷物を開けていく。
16: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2017/04/06(木) 01:02:26.43 ID:8HNS0smMo
17: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2017/04/06(木) 01:02:57.77 ID:8HNS0smMo
「そう……」
「いつもはお母さんがご飯作ってて、
お父さんが会社行く支度でバタバタしてて
18: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2017/04/06(木) 01:03:33.44 ID:8HNS0smMo
時刻は夕方。陽が落ちかけた頃。
一日レッスンだった今日は最高に疲れた。
家に着く頃にはお腹空いたなぁ……なんて考えながらいた。
19: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2017/04/06(木) 01:04:05.18 ID:8HNS0smMo
「あら、こんばんは」
「あ、おばさん。こんばんは。あ、ごめんなさいおばさんだなんて……」
20: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2017/04/06(木) 01:04:47.54 ID:8HNS0smMo
私は疲れ切った顔を精一杯アイドルモードまで引き上げて笑顔で対応する。
そうか、プロデューサーもいつもこうやって仕事の時愛想笑いするのか。
21: ◆BAS9sRqc3g[sage saga]
2017/04/06(木) 01:05:32.87 ID:8HNS0smMo
「あっっ、じゃあおばちゃんがいいものあげる!
ちょっと待ってて!!」
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