21:名無しNIPPER[saga]
2017/04/08(土) 18:42:57.50 ID:nJU5oQrp0
4月11日(月)
入学式。緊張する。
さっそく、MARCHに行きたかった、という類の話題がたくさん聞こえてきた。
周囲に話しかける勇気が出ず、20人くらい座れる長いすに昼休み座っているのが自分独りとなった。
帰る前に一浪した人とアドレスを交換し、なんだかほっとした。
「一浪してこの大学って、やっぱりやばいですかね」
男「そんなことないでしょ!ニッコマは世の中の大学の上位30%に入るって聞いたことあるし」
「そ、そうですかね」
仮面浪人をするとは言えなかった。
「それじゃあ、今日は飲み会があるので」
男「飲み会?」
「SNSの大学コミュニティーで企画されてたんです。来ちゃいます?」
男「……やめときます」
取り残されそうで怖いという感情以上に、馴染めなくて携帯をいじる未来の方が恐ろしかった。
電車に1時間近く乗って地元の駅に着く。乗り換えがないのは楽だ。
そういえば、俺の大学を第一志望にしていた地元の友達がいた。
たまたま後期日程で一緒の会場になり、2人で帰った。
「ここの位置の車両に乗れば、最寄り駅の階段付近につくんだよ」
この大学を愛していた彼は、不合格だった。
名前を聞いたこともない大学に入った。
受験では、こんな皮肉が現象が起きる。
"志望度と合格率は、反比例する"
ちゃんと社会は効率的にできていて、その場所にふさわしい人が送り込まれるようになっている。
寝る前に、1つだけ印象に残った理事長の言葉を思い出す。
「皆さんはここの大学の生徒なのだから、自分の大学を好きになれないような可哀想な人にならないように」
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