過去ログ - 男「仮面浪人の道」
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291:名無しNIPPER[saga]
2017/05/07(日) 17:38:55.89 ID:CjJiPVRq0
女「残念でしたー!!」

女「100点満点のテストなんて大事に決まってます―!いえーい!」

紙飛行機は手に握られたままだった。

女「帰ったらお父さんとお母さんに見せて褒めてもらいますぅー」

女は丁寧にしわをのばしはじめ、テスト用紙を元の状態に戻した。

男「…………」

男「うらやましい……」

女「あんたも勉強すればいいじゃない」

男「不器用だしな」

女「不器用だからするのよ。私みたいにね」

男「女。本当に、何があったのか……」

女「はいはい。もう私は平気だから」

女「いくら毎日自分で考え込んだつもりでも。たった10秒で馬鹿が思いついた行動に励まされることもあるのかもね」

男「ん?」

女「目障りだからもう帰んなさい!はたくよ!!」

男「痛い!もうはたいてる!!帰ります!!」

男は急いで自転車に乗って帰っていった。



…………




女「偏差値20の壁は薄いわね。想いが簡単に乗り越えるくらいに」

女「……ふふっ」

女「あんたっていうのは、本当に馬鹿ね」

女「いつか仮面を外してもいいと思えるくらいに、にっこりと素の自分で笑えるように」

女「がんばらなくっちゃね」

女「私が、私を好きになれるように」

女は、土に恋をした。


〜fin〜


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