過去ログ - 佐久間まゆ「たった一つの光、願い込めて」
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5:名無しNIPPER
2017/04/09(日) 16:13:42.06 ID:ltgFqpYMo
「突然どうしたんですか?」

 私は心の内側を悟られないようにいつものような声色で言葉を紡ぐ。

 プロデューサーさんに嫌われるためだけの甘い声で。

「いや、まゆに見せたいものがあって。夜じゃなきゃだめなんだ。だから――」

「プロデューサーさんと一秒でも一緒にいられるのならまゆはいつだって、どこだってかまいませんよ」

 我ながら重い重い、馬鹿な女だと思う。

 これだけ執着してやれば、鈍感な彼でも背筋が凍ってくれるだろう。そして、私の担当から離れてくれるだろう。

 私はただのアイドルで、彼は私のプロデューサー。

 この恋は実ってはならない。実らせてはならない。

 私はシンデレラで、彼は私を舞踏会へ送ってくれる魔法使い。

 シンデレラは魔法使いに恋をしてはいけないのだ。



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