103: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/05/03(水) 03:23:55.68 ID:OnksYk+l0
素早く弾倉を入れ替え、再装填を終えた井門はトリガーを引く指を休めない。目の前には、彼が処理したゾンビ達が並べ、覆いかぶさるように倒れている。しかし、それでもゾンビの群れも休むことを知らないように前進を続けていた。
まだ援護が来る気配はない。それでも井門に焦りの様子はなかった。それもそうだ、変異体と言える襲撃は最初のジャンピングゾンビの強襲ぐらいで、今いるのはゾンビだけ。スプレーゾンビによって強化もされていない、言ってしまえば普通のゾンビだ。
処理の仕方がわかり、ある程度の弾薬を持っていて、かつ真正面からノロノロとしか進んでこないなら、焦る理由はない。
「(…一ノ瀬たちのとこに早めにいきてぇんだがな)」
発砲音から自分の状況を想定できるにも関わらず、ホイッスルを鳴らしたい意図を井門がわからないはずもない。あちらにも似たような状況が起きているということだ。話に聞いた亜種がいない以上、そっちにいる可能性が高い。
しかし、そうだとすれば、このゾンビの群れが説明できない。回収ポイントは制圧処理を行ってから確保している、一種の安全地帯だ。それまでにゾンビを処理しているのだから、今相手にしている量が残っているとは考えられない。何らかのコントロールによって隠れていたと考えていい。近くの建物にはちょうど、7階建てのビルがあってそこに隣接する路地から出てきている。その想定に間違いはないはず。
そうなると問題なのは、このゾンビの群れを操っているのは何なのか、ということだ。これまでの培った経験が、これはパラノイアではないと告げていた。
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