108: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/05/06(土) 04:00:24.16 ID:Yr+ysJky0
爆発した周囲に亜種の姿は確認できない。ただ、井門にそれを確認している余裕はなく、引き金を絞る。
彼はサポートすべき存在や、守るべき存在がいる時に、結局一番力を発揮できる。惨劇後の世界で、1人というのはゾンビとの戦いで、もっとも大きなデメリットでしかなく、彼は1人の時に力を発揮できるタイプではない。
信頼していた者が狂っていくのを止められず、心ならずも略奪行為を行わなければならなかった。その自分に生きる価値があるのかを、問い続けることを止めるか。答えを見出さない限りは。ずっと。
退路は十分にまだある。けれど、迫るゾンビを目の前にして井門はどこか、来るべき日がきたのだと感じていた。それが一時撤退という考えを失わせ、ただ交戦することだけを選ばせている。
そんな状況が続けば、持ってきている弾薬の数は心もとなくなってきている。相手のゾンビも、少しは減ってきているがコマンダーゾンビという系統であるなら、恐らくすぐに追加されてしまうだろう。彼の冷静な側面はそれを理解している。けれどまだ、撤退の道を選ぼうとはしていない。
新しい弾倉に入れ替え、再度銃を構えて発砲を続ける。それが無限に続くのではないかと思わせた時、頭上から灰色の物体が降ってきた――。
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