161: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/05/24(水) 01:30:10.83 ID:RKkx74QW0
サンシャインを載せた昇降機はすでに上がりきり、その姿を工場地帯の一角に晒していた。その姿は、放浪者が感じたとおりに威圧的ではあった。しかし、対空砲から煙が出、フロンドガラスが叩き割られた状態を見ると、城壁のような圧倒は薄まっている。
その状態で、奇妙な、振動と言えばいいのか。何かがサンシャインから発せられていた。それは徐々に増幅していき、それを感じる範囲を広げていく。
ついには、サンシャイン自身が振動していることに気付く。内部で何かが起きていることは間違いない。入り込んだ侵入者が何を仕掛けたかを考えれば、起きている事態は想像に難くない。
そしてしばらくして、ガラス部分から強烈な光が内部から照射された。その光を浴びた周囲は焼かれていく。その後、上部が大爆発により吹き飛び、上空へと大量の光が放出された。
天へと飛ぼうとした者の羽をもいだ光、暗闇に映える光は、まさしくそれを形容しているようだった。
その後、サンシャインからの光は電源を切ったように消える。残ったのは陽の光に溶かされ、内部からの爆発によって砕かれた鉄の塊だけだった。
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