165: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/05/25(木) 00:25:20.96 ID:oyLDUuPu0
DJフレンド達は、しばらく地下道に籠ってからエコーの音響探査の結果を基に、地上へ移動していた。激しい戦闘があったにも関わらず、ゾンビの姿がないのが救いだろう。過去には、強力な武力を持っていた裁判所の勢力が周囲の処理を進め、DJフレンドも定期的に経過をしている。元々、人がいる地帯ではないことを含めると、このあたりにはあまりゾンビはいないという事実だろう。
フレンド達もサンシャインの残骸にすぐ気づけた。陽の光によって燃える周囲が、その場所を照らしているからだ。急いでその場所に全員向かう。フレンドの依頼通り、放浪者はサンシャインを破壊した。その放浪者の姿は、どこにもいない。無線を使って呼びかけても、返答はない。
「まさか…」DJフレンドから言葉が漏れる。何があったか想像できない。しかし、もはや事が終わったというのに放浪者が姿を現さないということは、何か予期しない事態が起きた。最悪の場合。
サンシャインの周辺を探すようフレンドは指示を出す。もしかすれば負傷して動けないでいる可能性もある。それ以上のことは、考えることを放棄した。まずは放浪者の痕跡を探すことが先決だった。
「……何も聞こえない」
エコーの呟きも、フレンドは頭の隅に追いやった。
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