過去ログ - これから日記を書く 七冊目
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173: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/05/26(金) 03:08:28.25 ID:WogFjCSk0
詳細を知りたい本部は、指定した救助ポイントへ向かうよう指示し、車両はそこへ向かって走る。あそこまで苛烈に攻撃を仕掛け、なぜ自分達が生き延びられたのかという疑問は、もう少しでこの任務が終わるという気持ちで忘れ去られていく。

先ほどの感情がないように見えた兵士にしても同じことだった。脳裏には仲間の無残な姿が焼き付いている。思い出すたび、身体が震えた。それは他の生き延びた仲間も同じ。忘れ去られていくと言うよりは、忘れたいと言うべきだ。

まだ、今この時も空中から強襲を仕掛けてきた人型が、自分達の隙を狙っている。その想像は恐怖を胃の奥底からこみ上げさせる。惨劇後は死が常に纏わり付いてくるが、それでもこれはその中でも異質だ。

捉えられず尋常ではない体捌きで襲われる。瞬く間に、頭を胴体を、時には四肢を、仲間の体から分断される様は、地獄絵図と言わなければなんと呼べばいいのか。

それはまるで死、そのもの。それが具現化して仲間を襲った。超能力さえも超える、超常現象のよう。それが、生き残りの兵士達の心を蝕んでいる。


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