過去ログ - これから日記を書く 七冊目
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241: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/06/15(木) 23:19:47.43 ID:GaJlpGK70
最初にその違和感に気づいたのは西切だった。大型駅エリア攻略の為、工作班に割り振られた、フェアリーを除くメンバーが途中までの侵入路の確保、周囲の確保及び状態の確認を行っていた。

ゾンビの数は相変わらずだったが、変異体の姿は奇妙なほど見当たらない。パラノイアがバリケード内に確保していることは予想されたが、それにしても奇妙といってよかった。

変異体は、ゾンビの更なる変異状態だ。言ってしまえば、ゾンビいる限りその脅威は常に内包している。今この時も、探索しているエリア内に変異体に生まれ変わっていることさえもありうること。

任務を開始してから、終了まで折り返しへきている時間までに、1体も確認できないこと。それは不自然といって差し支えなかった。

「…なぜか、変異体の姿がありませんねー」

いつもどおり飄々と、それでいて、言葉の意味は重い。彼女ほどの手練れが、今の状況がいつもと違うと告げている。薄々と違和感に気づいていたメンバーの一部は、無言で賛同を返す。

「何体か…。潜んでいるよ、待ち伏せじゃないかな」

耳を『澄まして』いたエコーが、周囲の状況を報告する。待ち伏せ、という事であれば、亜種を含めたほとんどのゾンビは本能のまま動くことを踏まえ、コマンダーゾンビの仕業か、後は何らかの生存者か。

ただ後者も、このゾンビが跋扈する中でただの人間が待ち伏せできるはずがない。ここまでの結論から導き出せるのは、残った新たな亜種、ソードマンが何かを張り巡らせている。その予感だった。


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