過去ログ - これから日記を書く 七冊目
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283: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/07/04(火) 17:38:41.55 ID:m/mN9Awu0
大広間。その壇上にある机には深々と斧と剣が突き刺さっていた。そして、その机の前に何者かが立っている。それはゆっくりとした動作で、机の中央へ手を持っていき、中央にあった蝋燭に火をつけた。

『将軍(ジェネラル)が死に、今度は公爵(デューク)が殺された。奴等は我々からいくらの血を奪えば気が済むのだ?』

怒りを湛えて、強く握る右手が震える。作戦に失敗がしたことに、怒りなどない。公爵は勇敢に戦いを挑み、そして敗れた。その結果自体に、何も疑いはない。

内包する怒りは、ただ美しい世界を守ろうとする自分達を襲う、蛮族達だけにしかない。

『貴様らの血はけして無駄にはしない。無駄にしてなるものか!』

だんと、机に拳が振り落とされる。その事に痛みを受ける様子もない。ただ、その瞳に映る蝋燭の炎。それがまるで業火のように広がるように映る。

『蛮族の王、放浪者。けして許しはせぬ』

その机の剣を引き抜き、高らかに頭上へ突き出す。

『血濡れの蛮族、略奪者どもよ。貴様らは一人残らず、根絶やしにしてくれる!』

そしてそれを、横になぎ、蝋燭の炎は消えた。


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