過去ログ - これから日記を書く 七冊目
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40: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/04/19(水) 01:54:46.60 ID:oPJiavgT0
「あぶな、このやろ!」

剣を大振りで叩きつけ、モンスターはダメージを負って霧散した。このVR空間において、プレイヤーのレベルは上がらない。そもそもステータスというものは存在しない。ダメージを負い、それが致命傷であると判断されれば消えてなくなる。それはエクスも例外ではない。

VRを用いて、リアリティを追求したRPGがあった。それもこのシステムに似ていたが、それでも爪で引っ掛けられた痛みは、恐らくなかっただろう。幸い道具としてある、傷を塞ぐ塗り薬があってすぐに治ったものの、また同じ怪我を負う気はさらさらなかった。

「RPGのキャラの気持ちって、こんなもんなんだろうな…」

戦闘が終わり、近くにあった木に寄りかかる。肉体的な疲れはなくても、精神的な疲れがこの世界における疲労なのかもしれない。なまじ、現実と同じ感覚が与えられるこの空間では、意識が無意識に疲労を呼び起こしている。

「あそこに必要なものがあるっつー話だけどな…」

起きたイベントはよくあるものだ。この先に必要な物を聞かされて、それがある洞窟までたどり着いた。後は中に入るだけだが、この道中での戦闘でも十分命がけだっただけに、気後れするところはある。

ただ、現にこのゲーム攻略がEVEのAI解析となっていることは間違いなかった。AIの構成と構築部分に関するデータも、そ半透明なタブレットように開かれたウィンドウ内に表示されている。

「そこに必要なものがあるのは間違いない。しかし、呼び出しが来たようだ」

その言葉に従うと、もう1つウィンドウが開かれた。伊吹からの緊急呼び出しだ。

「ここはゲームには違いない。このまま君が戻るのを待つとしよう」

「いいのかよ?」

良くも悪くもないだろう。いつも通り、山海のAIは澄ました様子だった。


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