406: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/09/01(金) 02:32:11.76 ID:TExTEDcl0
放浪者が拠点を出て、パラノイア。いや、キングがいるバリケードへ突入してから、今は朝日が出たばかりの状況だ。彼が残していたメモは山中が確認し、全メンバーにその短い一言が告げられる。
「パラノイア討伐を決行する。各組の奮闘と、生き延びることを死守せよ。以上です」
表を見ようと裏を見ようと書いていることはそれだけだ。ここにいるメンバーは、彼がいつから拠点を抜け出したのかは知らない。もちろん、山中と西切を除いて。
「……。山中さん、準備及びブリーフィングが終わり次第、各組、各班行動を開始いいですよね」
「そんな、井門さん。そんな悠長な時間があるなんてとても思えませんよ!」
彼の発言に、三間が食いつく。いつ出たかもわからないこの状況において、パラノイアと1人戦い続けることは、放浪者であっても難しい。1分1秒でも早く、そこへ向かうのが放浪者を救う唯一の道――。
「違ぇな。あの人は無茶はするけど無謀はしない。勝算ありでやってる、なら、慌てて動くのは得策じゃねぇ。警備組は悪いんですが、各勢力への報告頼みます」
「言われなくてもやるわよ。ほら、サンマ、あんたもきびきび動く!」
慌ただしい様子で警備組は集められた応接室から出ていき、何故か佐田だけその場に残った。
「師匠、行かれないのですか?」
「ふん。パラノイアという奴を攪乱させればいいんだろう? なら、1つ提案がある」
この場の状況に置いても、佐田はいつも通りマイペースな様子でこの戦いに参加を表明した。
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