過去ログ - これから日記を書く 七冊目
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419: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/09/08(金) 03:28:37.28 ID:r7q2dtj80
回収組の2人も、パラノイア討伐の為の準備を終えていた。その状態で平山が足を運んでいたのは、覚の居る寝室だった。扉を開けると、そこに佇んでいるのが当然のようで、まるで絵画然とした覚がベッドに腰かけていた。

「答えなければいけませんね。私が、今のところ戦いの場に赴く予定はありません。私は、自分の身を守るにはあまりにも無力ですから」

平山がここに訪れた理由を、聞かずに答える。緊張や不安、それらにまったく無縁に思えるほど、静かな言葉だ。

把握しているからと言っても、今回の戦いに犠牲が出る可能性は高い。いくら、全体を把握してもどうしようもならないことはいくらでもある。だから、この落ち着きように違和感があった。

「私が行った精神攻撃は、次は容易くさせてくれることはないでしょう。それこそ、命を賭さない限りは、防がれるのが二の次です」

「…わかりました。なら、自分達はもう向かいますね」

それならと、覚は保安官が向かっている場所を伝える。彼に合流して戦った方が、何かと優位には立てるはずだろうと。

「ありがとうございます、では」

ゆっくりと寝室の扉を閉め、足早に玄関へと向かう。平山の気配が建物から出たことを認識してから、一つ大きく覚は息を吐き出した。


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