483: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/10/26(木) 17:44:32.08 ID:I9UFTvBe0
オイルライターの蓋が開く金属音と、着火石から火花が出る音。薄暗い地下道で小さな火は目印としては十分なものだ。その火に咥えた煙草に火をつけて、ハンターは手首のスナップでオイルライターの蓋を閉めた。
彼がおいた懐中電灯とわずかに光る非常灯でうっすら見えるのは、襲撃を仕掛けてきたクローゾンビ2体と、ゴーレムゾンビ数体、残りちらほらと見えるのは、ジャンピングゾンビとそのほかだ。
息を切らせた様子もなく、ハンターは火種を明るくして紫煙を深く肺に取り込んで吐き出す。足りない戦闘の欲求をそれで満たしているにも見える。
吸い終えた煙草を落とし、踏みつけて火を消す。口元は、また歪んだ笑みを浮かべる。
彼にとって更にこちらに来たその量、数えるのも面倒な変態交じりのゾンビの群れ、それすらも彼にとってはただの追加された獲物でしかないのだろう。
血染めのチェーンソーがまたうなりを上げる。主人と同じように、それもまた喜びを表現しているのか。それこそ、ただの思い込みの現物か。
ハンターは走り出す、次なる獲物に向けて、どす黒い閃光のように。
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