542: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/12/13(水) 02:04:54.08 ID:kj9bR+4f0
だが、それを汲んでの動きをパラノイアは見せる。ロッサの援護をさせんとばかりに、そこへ辿り着く道をゾンビで埋めていく。この鬱陶しさは、本当にどの変異体にもないもので、佐原は内心辟易としていた。妨害が予想通りだとしてもだ。
幸いがあるとすれば、妨害に利用した分の戦力は、放浪者にそれだけの負担が減っているということ。
「ぐぬぅ、いちいチ相手にしてたら、キリがなイっす」
「どうするんだぞ。このままじゃ間に合わないぞ!」
一点集中にて倒して通り抜けるには、文字通りの肉の壁となって押し寄せるゾンビの群れには不可能。そして遠回りしている余裕はない。
僅かにどうするかの思考する間に、向かうべき方面から甲高い音が鳴り響いた。連絡はないが、下手をすればロッサがやられた可能性さえも想像できる。
「強行突破するほかありませぬ…」
その群れに飛び込み、錬浄はゾンビの肩や背を足場にして一直線に駆けだす。
「錬浄さンも、わりと大概っすよネ。いクっすよ、藍」
「うわわわ!」
有無を言わさず藍を脇に抱えた佐原は、それに倣って同じように一直線に駆けだした。
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