565: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/12/19(火) 01:15:38.95 ID:VR/UJj3s0
「覚ちゃん!? 今回は拠点にいるんじゃなかったスか!?」
驚いたフェイが、彼女に尋ねながら走って近づいた。もちろんそれを聞かれるのは承知だった覚は、いつものように神聖性を持ち、落ち着いて答える。
現状、拠点側の任務の遂行は、妨害にあり遅延は合ったものの進んでいる状態だ。攪乱作戦を遂行していた井門、佐田の2人も無事工作班と合流。一時的とはいえ、行商のメンバーも手を組んでいる。
援護に来ている保安官も、消費した弾丸を補給する為に、それを用意したポイントへ移動している最中。強襲班も生存を確認した放浪者の援護の為、大型駅エリアに侵攻。
具体的なトラブルは、ロッサの損傷と、フェイの負傷。それ以外にパラノイアは拠点にダメージを与えられていない。うまくいけばと考えられなくもない状況にまで持ってきている訳だが。
「…パラノイアではない、空白の意思を感じるのです」
それを言葉にするのは難しかった。確かにそこで存在することは感じられるのに、思考や感情がない。あえて言うなら、監視カメラのようにその場をそのまま映しているような存在。
それがなんであるか把握する為、覚はこの場所まで近づいてきたのだった。
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