612: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2018/01/22(月) 03:37:19.32 ID:f02DRKV10
工作班は素早くT字路付近に集まり、それぞれの方向を警戒する。左側はビルによって壁になっている状態だが、変異体によってはそれを意味をなさない場合が多い。もちろん、元々から壁ではなく人が入れる作りなのだから、行き来は出来るものではある。
しかし、どんな方法でこちらに来るかわからない相手であるなら、その場所に向かって警戒するのは当然のことだ。なぜなら。
何かが割れた音、そう一ノ瀬が呟き、「来た…!」とエコーが言った時には、2度目の割れた音の後、彼等の頭上にガラス片が降り落ち、それに対抗するように動くそれに井門が反射的に銃弾を撃ち込む。
着地したその相手のフォルムは、もはや狩りをするためだけに、作り出されたように見える。肘から先はすべて刃となっていて、もはや人間というより獣のように鼻先は延び、牙も伸びている。変異の過程で破れたパンツから見える脚部は、しなやかさと強靭さを感じる筋肉を感じさせ、長い足先でその力で地面を蹴りその脅威的な速度を持ってこちらにやってきたことを想像させる。
クローゾンビの亜種にも見えるが、どちらかというとスラッシャーの亜種に、山中には見えた。言うなら、上位種。それが、次々と4体彼等を包囲した。
1002Res/657.95 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。