632: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2018/02/06(火) 17:36:11.63 ID:w2bVecPQ0
この短い戦いも、あと1体の上位種を処理することで完了する。飽きもせず、奇声を上げながら最後の上位種はイージスの盾を叩きつけている。EVEはそれを、何事もないような無表情のまま抑えていた。
「フェアリー、僕が動きを止める。止まったら攻撃するんだ」
「あいあいー」
エコーはホイッスルを取り出し、勢いよく息を吸ってからそれを加え、音を『鳴らす』。そしてそれはもちろん、誰にも届かない。音は実体を持ったように上位種へと降り注ぎ、衝撃のまま身体は揺れ、動きが止まる。
「飛んじゃえー!」
本当に空高く、上位種は飛んでいく。身体が落ちるように空中へ浮くと言う事態に、上位種は理解できずに空中であがくように四肢をばたつかせる。だが、空を飛ぶ事が出来ないのと、身体の機能上、バランスを崩した状態で受け身を取るのは難しい。
自分の持つ質量と重力を持って、地面へ改めて落ちる。受けたダメージは軽いものではなく、身動きを取れるようになるまで、回復の時間は必要だったが、無慈悲に落ちてきたコンクリート片の瓦礫が降り注ぎ、それは叶わなかった。
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