過去ログ - これから日記を書く 七冊目
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664: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2018/02/16(金) 19:48:58.49 ID:v3NYtuSt0
つばぜり合いの状態になる。激しい憎しみの表情を見せるキングとは対象に、放浪者はどこまでもいつも通りの表情だった。彼も、この戦いがこの都市攻略における、最後の山場という理解していてその事への力むは一切ない。

『貴様だけは、貴様だけは絶対に…!』

その、すまし顔とも言っていい放浪者の状態に、キングは気づくことすらできないほど、憎しみを募らせている。キングはこの戦いで、ひたすらに失い続けていた。アクスマン、ソードマン、そして内部にいたオーガといった上位種や、ハンターが処理したブランク。

それに対して、放浪者は何も失っていない。もちろん、全ての状態を彼自身把握出来ている訳ではないが、感知できるキングだからこそ、その状況を嫌でも理解しなければならない。だからこそ、憎い。自分達の楽園を踏みにじりながら。

―――何も失わないなど。許せるわけもない。

背後の廊下にある、全室の扉が開けられ、その中から一斉にゾンビの群れがこちらに向かって飛び込んでくる。自らを囮にし、キングは放浪者を殺すことに、今、全てを注いでいる。


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