過去ログ - これから日記を書く 七冊目
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670: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2018/02/18(日) 03:19:09.64 ID:pu06BU290
素早く、ウェーブソード・デュエルを横に一閃する。狙いは、最前列のゾンビ達の脚部。移動する為の部位を失ったゾンビは、切断面を滑るように倒れていく。その上を、後方のゾンビが踏みつけ、転倒してその上に連なっていく。

足止めは終わり、後方にある窓ガラスを蹴りわり、放浪者は外へと飛び出す。そのまま身体を反転させ、スパイダーウィップを壁に食い込ませ、ファントムブースターで姿勢を整えた後、一気に今度は上へと飛びはねる。

キングが非常階段に入った際、階段で移動する音はわずかながら聞こえ、それは上に行ったと放浪者は確信していた。しかし、本来のコマンダーゾンビに共通するのは、自身の危険を感じた際に逃げ出す。ならば、上の階層を目指すのは得策ではない。逃げ道が限定化する上、袋小路に陥る可能性すらある。そして、知恵あるキングがそれをわからないはずはない。

だが、2人はある種の共鳴をしていた。今日を持って、この戦いに終止符を打つという、共通の意思が、そうさせていた。

だから、来いと言っている。だから、放浪者はそれに応えるべく飛び、最上階の窓ガラスを突き破りながら中に入る。

中は、パーティー会場に使われるような丸型のテーブルが、壁際へ均等に並べられている。自分側の後ろに扉、その最奥にグランドピアノ、その手前には剣を抜き構えるキングの姿があった。

『貴様だけは、絶対に殺す!』

「…同感だ」

最後の戦いが始まった。


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