682: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2018/02/20(火) 15:59:51.37 ID:WwhLp3bQ0
それは間違いなく、この決戦と、この長い戦い自体に終止符を打つ一撃だった。誰がどう考えても長く苦しい戦いに勝利した、そう言っても過言ではないにも関わらず、放浪者に微塵の油断もない。あくまで、上半身と下半身を斬り分けたに過ぎない、まだ、脅威である頭部の破壊は終わっていない。そう考えてだ。
『…。くく、はははははは!』
放浪者の頭の中で、意図がわからない笑い声が木霊する。諦めではなく、どちらかというと狂気に満ちたものだった。
『蛮族の王、放浪者! わが身が朽ちようとも!』
キングは胸ポケットから、何かを取り出す。何かのリモコンのようなものに放浪者は見える。
『光栄に思え! 我が城を墓標と出来ることをな!』
無意識の理解だった。放浪者は窓へ向かって走り出す。
『貴様だけは絶対に逃がさん!』
そのスイッチは押された。その瞬間、2人がいた室内、壁際に置かれていた丸型のテーブル。その足元から爆発が次々と起きた。
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