712: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2018/02/24(土) 18:30:12.22 ID:ZhL//B+a0
『…。無事戻られたことは山中さんに伝えておきますね』
「(…つまりは、相棒の差し金か)」
それもありますねと、伝える言葉の楽しそうでまた伝えてくる。予測できることである以上、驚きはしないが、少し。自分はそんなにわかりやすいのかと、彼は思わないでもなかった。
『この先何があるかはわかりません。けれど、ようやっと終わりを目前に出来ましたね。それも、いつも通り最高の形で』
「(…俺だけの力じゃない。全て、皆が俺を信じてくれたからだ。覚もな)」
疑いようはない。その力を持って、メンバーの調和を維持している彼女にとって、彼は仲間を裏切ることも、実行することへ対しての失敗も、想像できなかった。信頼することそのものが、当たり前とさえいえる。
「(…終わりだな)」
『えぇ、万事全て、滞りなく』
もはや後方にあるバリケードの周辺を見る。いくつかの破壊され、その奥の中心には長く、そして短い戦いとなり、最後に消滅したホテルらしき形も見えた。
キングとの戦いは終わった。ただそれは、あくまでその戦いが終わったとしか、放浪者は認識している。
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