748: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2018/03/05(月) 00:43:57.07 ID:BZ1RXVTC0
六百日目
キングとの長い戦いに終止符が打たれた。奴との長い因縁は消え、何もなければ残されたのは都市の解放のみとなった。
新たな脅威があったものの、危険な存在が群体として襲ってこない以上、後はその成就をこの手に収めるのみだ。当然、そこに緩みも傲慢さもあってはならない。都市解放という可能性が高まった、しかし、それは高まっただけだ。手中に収めてはいない。僅かでも問題をはらむのなら、有利であって絶対ではない。もうこの世界は、絶対以外は全て憂慮すべきことだ。
今までキング攻略の為に行ってきたことで、死者を出さなかったが全て最良の結果だ。仮にキングを討てなかったとしても、メンバーや仲間に犠牲が出ないことが一番なのだから。
このことは、DJフレンドに明日報告する予定だ。遠くでただやきもきさせる訳にも行かなかったからな、それであちらの活動に支障が出ても困る。
キングについては、思うところはある。すでに、変異体というには違いすぎるほどの自我。自身の美しき王国という妄念に憑かれ、その事にまっすぐだったことは。ある意味では感嘆とすべきなのかもしれない。
だが、同時にあいつは、恐らく根本的に自身が美しくないと考えていたように、テレパシーで憎悪をぶつけられた時に感じた。だから、変異によって変わったゾンビは美しい世界の住人で、人間、元々の自分は醜く思っていたのかもしれない。
キングの出で立ちは、あいつの配下であった部下たちと同じく綺麗だったが、もしかすると、その美醜の感覚が変異に浮き彫りになったのか…。以前のジャイアントスパイダーのクイーンの状況を思うに、何らかの特異な状態がやはり変異に強く影響を及ぼすのは、間違いなさそうだ。
そうなると、こういった存在は他の地域にも眠っているか、脅威を振りまいているのは、想像に難くないな。
後は西切のことだが…。俺はそれにどう応えるべきなのか。正直なところ、わかるはずもなしか。
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